南房総はいかがですか?

千葉県南房総のいろんなことをレポート。

南房総名物「びわ」

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知ってました?千葉南房総は「びわ」の産地です。

南房総はその温暖な気候と海や山のおかげで様々な食べ物の産地になっています。そのなかでも「びわ」は全国でも有数の名産地なんです。他には長崎や鹿児島が有名ですが「房州びわが一番!」なんて声もしばしば聞こえます。

「びわ」は5月?6月?

この時期南房総に来ると、道の駅には「房州びわ」が並びます。館山の国道にはびわ専門の販売店もオープンしています。でも今はまだ5月。実は「びわ」の時期にしては早いんです。なぜ今頃に売られているかというと、ハウスで作られた「びわ」なんですね。

「びわ」の時期は南房総だと6月初めごろがちょうどいい時期になります。ハウス内で温度調節されたびわは山の「びわ」より少し早く出荷できるわけですが、味は落ちると言われています。贈答用にも人気のある「びわ」ですが、できれば6月に入ってからのものがおすすめです。

「びわ」の最終工程は「袋かけ」

「びわ」は実がまだ小さいうちに袋かけ作業を行います。これをすることで虫や鳥に食われるのを防ぐわけですが、一本の木に数百個つくのを一つ一つ手作業で作業するからほんとに大変なんです。「びわ農家」も年々減ってきて、手が入っていない無法状態の「びわ」の木も出てきています。「房州びわ」がいったいいつまで残っているか。

去年の写真です。まだ小さい「びわ」の実。これは3月終わりごろですね。何個かあるのは保険で取っておいたもの。虫に食われたり、手が当たって落ちたりした時のために袋をかける直前ま複数とっておきます。

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こちらが袋をかけた状態。木に登って作業するので転落の危険もあります。

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6月ごろに袋をとると一番上の写真のようになってるということです。

「びわ」農家の現実

上記でも少し触れましたが、南房総の「びわ」農家さんは存続の危機に陥っています。「ハウスびわ」ならまだましですが、山の「びわ」はかなり急な斜面に生えていることが多く、機械に頼ることができません。袋かけのように人が木によじ登って作業するのがほとんどです。高齢の「びわ」農家さんにはあまりに厳しい作業と言えるでしょう。実際斜面に誤って滑り落ちてしまい、亡くなってしまった方もいるようです。「びわ」農家さん以外にも、農家の高齢化と担い手不足で畑が荒れてしまうといった問題が多発しています。また違う機会にこの問題に触れてみようと思います。

なにわともあれ「房州びわ」、もうすぐですよ!

明るい話題だけではありませんでしたが、「びわ」の季節はすぐそこです。昨年は異常気象で良くないものもありましたが、今年はおおむね問題なさそうですよ。贈り物に、ご自宅用に、大粒の「房州びわ」はいかがですか?